2018年12月03日

西郷どんは創作ドラマ

  12/1(土)午後、庄内町郷土史研究会の会合があり、講演もあった。 その一部分を紹介したい。
 NHKの大河ドラマ「西郷どん」は人気があるようだ。というのも私はほとんど見ていないのでよくわからない。。
 ただ、庄内地方は「西郷どんゆかりの地」として観光客や交流人口の拡大を期待し宣伝に余念がないようだ。のぼり旗も見かける。
  さて、講演内容を紹介したい。
  「西郷どん」の時代考証担当者の話として、これは創作されたドラマであってドキュメンタリーではない。二つ目は子供たちに、将来西郷さん
 のような人になりたいと思ってほしい、ということであった。
 実在の人物を登場させて、視聴率を気にしつつ、虚実を混ぜ込みながらの手法は大河ドラマの定番であるが、それでも多くの視聴者が史実と
 勘違いしてしまう。庄内藩が新政府から「賊」とされたのは、薩摩藩江戸藩邸焼討事件のせいらしいが、真面目に取り締まり活動に従事してい  た中でのことである。西郷は維新の元勲中もっとも計略家として知られていた人物である。
  「徳の交わり」は西郷と菅実秀の交流を指すが、二人の交流を美談にし、菅も偉人にしてしまおうというのか。菅は地域住民を苦しめた「ワッ  パ騒動の張本人である。云々
  詳細は省くが、誤った歴史認識が誤った行動へ導く。なぜこういう具合になっているのか、その理由は、など丁寧に説明してくれた。
  私たちは風評やイメージで人や物事を判断してしまっていないか、一方でドラマを視聴し、自らを重ね合わせたり鼓舞したりもする。
 しかし、特に実在上の人物の場合は ドラマはドラマ、史実は史実、と分けて考える必要がある。
 いろいろ考えさせられた講演であった。



Posted by かくさん at 15:22│Comments(0)
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